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汚れ物質の大部分は糞に含まれているので、糞と尿は別々に処理をする。
 牛の糞尿には未消化なものが多く人間の約50〜300倍の汚れ物質を持ち、その大部分は糞に含まれている。また、牛糞は5〜8倍の水分を吸収し、離しにくい性質があるので非常に取扱いが難しい物質である。
 そのため、人のし尿処理のように全量を水処理すると設備等に多額の金がかかるので、糞と尿汚水は出来るだけ別けて処理するのが基本である。
糞尿の性状にあった処理をする。
1.固形物は堆肥化→固形物は処理がしやすいので、堆肥化して土壌還元することが、環境への負荷も少なく、最も低コストに処理できる。前処理の段階で出来るだけ水分を減らすと堆肥化しやすいので、畜舎での糞尿処理やハウス乾燥等を組み合わせると効果的である。
2.スラリーは液状コンポスト処理→スラリーは貯蔵しておくと嫌気性発酵し、悪臭が強く、耕種農家が利用を望まないため、できるだけ曝気して好気性発酵させ、臭気のない液肥にして農地に施用する。
3.尿汚水も液肥利用→尿汚水のまま圃場に散布すると臭気が問題となる。簡易曝気処理により臭気を低減し、液肥利用する事が安価でかつ簡便な方法である。施用する農地がないときに活性汚泥法等で浄化して放流する場合があるが、浄化装置の設置と管理にかなりの経費と技術が必要である。

注1:※の農林漁業金融公庫資金を受けられる方は糞尿処理高度化施設(管理基準にあった堆肥舎・機械器具)整備計画を作成して知事の認定を受ける必要がある。
注2:金利は平成11年11月29日現在

乳用牛
乳用牛

乳用牛


肉用牛



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